Homme de c(h)œur 浜田広志のブログ

1984年生まれ 合唱指揮者・声楽家 浜田広志のブログです。お仕事の御用命・ご連絡はfetesgalantes0808@gmail.comまで。

ドイツの田舎町に夜3時に置き去りにされてからの話

こんにちは。浜田です。7月5日パリ発ウィーン行きの夜行バスに乗り、オーストリア=ハンガリー17日間という素敵旅行に出発した僕だったものの。

夜中3時にドイツのLandau という駅で停車したときに休憩だと勘違いしてのんびり下車し、外でトイレを探したんですが、ていうかここ日本じゃないしトイレとか無いよね、バス戻ろう、と振り返った瞬間、緑色のバスは僕を置いて出発していました。あ、ブレーキ踏まない。終わった。と思いました。

細かい雨の降るドイツの田舎駅。なんでこんなとこに長距離バスの停車場を設定する必要があるんだ。天気関係ないけど。

携帯と財布は持ってたんですが、運悪くパスポートの入った鞄およびその他全てをバスの中に置いたままでいたため、しばし途方に暮れるも、気を取り直し駅の明かりのなか自販機のお菓子を何種類か食べながら4時50分のカールスルーエ行きの電車を待ちました。運良くカールスルーエには親友が住んでるのです。

EU圏内だろうが関係なく、国境を越える時にはパスポートがいるのだそうです。というか普通に外国人のパスポートの携帯は義務だそうだけど。途方に暮れて、ツイッターで「国境」をテーマにした偽名言を連投するところから僕の長いドイツ滞在ははじまりました。ボブディランの『嵐からの隠れ場所』はやっぱり最高です。

今私は外国にいるが その線は越えられる
美は剃刀の刃のうえを歩く いつの日か私はやってみせる

......

バス会社に問い合わせをした後ホテルや友人宅に泊まりつつ待ったものの、何かが見つかった連絡は1週間以上経っても無く、デュッセルドルフの日本領事館にパスポートを新しく申請したのが先週のこと。そして今日新たに、疲れた顔をした僕の写真の載ったパスポートが手に入ったので、今から逃げるようにパリに戻るところです。バリカンがないため安全カミソリで頭を剃っててしかも髭は残してたので、中国奥地の武術やってる人みたいになってます。

先週から時間を有効利用する、というか潰すためにドイツ語の学校に通ってました。ドイツ語の語彙の多さは異常です。あの半分でも十分だよ。

モーツァルトのルーチョ=シッラ(長大なダカーポアリアの祭典)とヤナーチェクの利口な女狐の物語(コミカルなシーンも多いけど見終わった気分は重い)を観る機会もあったり、とりわけ長く顔を合わせてないドイツ在住の友人に久しぶりに会ったりすることができたのは良かった。れな、並木くん、マックス、ちえちゃん、あゆみとトーマス、みんなありがとう。心折れそうになりながら今日まで生きられました。若干折れたけど。

というわけで、帰りのバスを待ちながらブログでも作ろうかと思い立ち、デュッセルドルフ駅中のスタバでぽちぽち文を打ってます。

石川県内灘町出身、射手座O型、フランス語をまあまあ話し、ドイツ語と英語を少しずつ話します。

出演情報やイベント情報などに加え、こういうだらっとした文章を載せたりしていこうかと思います。よろしくお願いします。

最後まで読んで頂きありがとうございました。


Alles Gute.